ブタがいた教室

ブタを飼って、大きくなったらみんなで食べよう!賞賛と批判を同時に受けた感動の実話

新米教師の星と6年2組の子どもたちは、卒業までの1年間、“食べる約束”で子ブタを飼い始める。子どもたちは、子ブタを“Pちゃん”と名付け、小 屋を作り、毎日世話をし、一緒に遊んで楽しく日々を過ごしていく。その中で芽生えるPちゃんへの愛情。しかし、夏休みが明けた頃から、「かわいそうでP ちゃんを食べられない」という声が増え、“食べる 対 食べない”でクラスの意見が真っ二つに分かれてしまう。何度もクラスで話し合い、決着のつかないままに卒業式は迫ってきて…。

「食育」や「いのちの授業」が叫ばれる前、総合的学習時間もまだなかった1990年。大阪の小学校の新任教師がはじめた“ブタを飼って、飼育をした 後、食べる”という実践教育が、日本中に波紋を投げかけた。その後、ドキュメンタリー番組として1993年に放送され、ギャラクシー賞奨励賞、動物愛護映 画コンクール内閣総理大臣賞を受賞し、大きな反響を集めた。本作は、俳優・妻夫木聡が初の教師役に体当たりで挑戦し、前田哲監督とともに、子どもたちに台 本を一切読ませない演出で“リアルな表情と言葉”をディベートシーンで見事に引き出している。原田美枝子、大杉漣、田畑智子ほか、充実のキャスト陣も脇を 固め、子どもたちの強く純粋な“想い”と“言葉”に誰もが心揺さぶられ、痛いほどに胸を締め付けられる作品に仕上がった。

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